参加型のパブリックアート Vol.5 <教 育: ホームレス、ネイティヴ・アメリカン>

ジム・ヒューパード“シュティング・バック・プロジェクト”
1989−現在

非営利団体である「シューティング・バック」は、限られた教育しか受けることのできないホームレスやネイティヴ・アメリカン等の子供たちに、教育の機会を与えることを目的として、写真作品を制作するワークショップを行っている。

プロのカメラマンをボランティアで500人以上派遣し、ホームレス、以前ホームレスであったこどもたちに写真の取り方や考え方を、ホームレス保護施設や福祉宿泊施設で指導している。
彼らの写真作品を集めた展覧会は、3年間に渡り、全米10都市を巡回し、数多くの人々に大きな感動を与え、子ども、青少年のおかれた現状やその力強い創造性を世に広く知らしめる契機となった。
専用のシューティング・バック・フォトギャラリーを有し、定期的に子ども達の作品を展示している。

ワシントンD.C.にシューティング・バック教育・メディアセンターを開設、10歳から19歳までのさまざまな問題を抱える青少年ととものワークショップを開催、実際の撮影や現像の技術を学びながら、写真という媒体を通じて、人々とのコミュニケーションの方法、さらには世界中の人々の意識を少しづつ変えてゆくことができるということを実感していった。

また、ミネアポリスにもセンターを開設、ここでは特にインディアン保留地に住むネイティヴ・アメリカンの都市部と同じ問題をかかえる青少年を対象にワークショップを行っている。

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