ミレニアム・パークのシンボルともなっているジャウメ・プレンサの『クラウン・ファウンテン』。2つのタワーの間には浅いプールが設けられ、シカゴ市民のひと時の憩の場となっている。
タワーにはシカゴ市民1000人顔がLEDライトにより随時映し出される。白人、黒人、ヒスパニック、アジア人・・・シカゴの街が多人種で構成されていることが目に見えるようだ。一人の顔をじっと撮影し、まばたきをしたり、笑顔に変わったり。数分に一度、まるでホースから水が噴き出るようにその唇から水が飛び出す。この瞬間を待って、子どもたちが駆け寄り、歓喜する姿を見ると、この作品が成功していることがわかる。夏期にはわざわざ水着を持ってきてこの噴水に遊びに来る子供もいるらしい。
「クラウン」の名称は、この作品に10億円を寄付したクラウン家の名からきている。また、「グットマン・シアター」で知られるグットマン家も大口の寄付をしている。作品はデザイン費を含み15億円の見積もりだったが、実際には17億円を要した。資金はすべて個人や企業からの寄付による。