ART & SOCIETY RESERCH CENTER

P+ARCHIVE

2025.10.10

AIとアーカイブの勉強会をはじめました

今年の夏から、「AIとアーカイブの勉強会」を有志メンバーで始め、定期的に開催しています。
アーカイブの実践者や研究者、そしてAIに通じた方たちに参加していただき、AIとアーカイブの接点にある課題や可能性について意見交換を重ねています。

近年、生成AIが急速に普及し、私たちの暮らしの中でも身近な存在となりました。アーカイブの分野でも、AIを単なるツールとして取り入れるだけでなく、記録や知識の扱い方を問い直す存在として、その利点と課題の両面から理解していくことが求められています。

多くのアート団体にとって、限られた人員や時間の中でアーカイブを構築・維持していくことは課題の一つです。そうした活動の現場において、AIを記録整理やメタデータ生成などに活かすことは、可能性のひとつといえます。

勉強会では、AIの倫理的な側面や概念的な課題を意識しながら、国内外の先行事例の情報共有や、さまざまなAIツールの比較検討をしています。ワークショップ形式も取り入れて、AIの技術的な仕組みを理解するだけでなく、アーカイブの現場でどのように使えるか、またどのような課題があるのかを具体的に考える意見交換を続けています。

今後も少人数での対話を重ねながら、アーカイブとAIの関係を多角的に探っていく予定です。

[P+ARCHIVEディテクター井出]