ART & SOCIETY RESERCH CENTER

P+ARCHIVE

2012.10.31

P+ARCHIVE2012 第1回ワークショップ報告

前回のオリエンテーションを終えて、いよいよ実践的なアーカイブのワークショップが始まります。

ワークショップ風景

9月26日に開催された第1回となる今回のワークショップでは、ベーシックコースでもレクチャー講師として参加された筒井弥生さんにお越しいただき、これからのワークショップについてのトークセッションと、アーキビストの心得について簡単なレクチャーを開催しました。

資料を扱う人間として、どのような意識でアーカイブに取り組むのか、その倫理について解説いただきました。損なわれてはいけない記録を扱うアーキビストは資料の保護と整理を厳格に取り組む責任のある職務です。記録の残され方が確立されていなく、資料が散在されやすいアートプロジェクトでは、特に意識して確認しておきたい原則かもしれません。

これから受講生にも、ケーススタディとしている「種は船」プロジェクトの資料を用いたワークショップに参加していただきます。実践コースでの講座とは違い、実際の資料に触れながらのワークショップに参加するうえで、改めてアーカイブに関わるうえでの心得を確認していただけたと思います。

そして、後半ではワークショップでインストラクターとして指導していただく松井隆さんより、アーカイブの最初のステップである「概要目録」の紹介と作業について解説をいただきました。次回より、この概要目録の作成を受講生にも取り組んでいただくことになります。

最後に、個人情報も含まれる資料に触れるということで、資料の扱いと個人情報保護についての同意書を受講生に作成していただき、第1回のワークショップを終えました。

アーキビストの倫理綱領はこちらのリンクよりご覧いただけます。

また、ワークショップ開始前には、日比野克彦さんより神田の旧東京電機大学の校舎を利用して開催される「Trans Art Tokyo」展の構想についての話を伺う一幕もありました。
日比野さんの「船は種 アーカイブ準備室」も展示されているTrans Art Tokyoは11月25日まで開催中です。

展示の構想を語る日比野さん

P+ARCHIVE
井出竜郎