ART & SOCIETY RESERCH CENTER

P+ARCHIVE

2011.11.16

P+ARCHIVE2011第二回ワークショップ「記録を保存するということ」報告

第2回ワークショップはファシリテーター筒井弥生さんのお話を中心に「記録を保存すること」ということについて第2回レクチャーを振り返りながら考えました。

前半はメタデータについてのお話や資料紹介をしていただいた後、グループにわかれて前回の研谷さんのレクチャー「文化資源のデジタル化とその情報記録の課題」の感想を踏まえたディスカッションをおこないました。前回の配布資料を参照しながら各自意見を出し合い、私が参加したグループではデジタル化した際の色再現であるとか、用いる機材(モニタやカメラ、スキャナなど)の違い、保存形式や保存メディア、そして最終的にどのような公開の仕方を目指してアーカイブするのかなどについて意見がかわされました。

後半はアートプロジェクトをアーカイブすることを考えるグループ、展覧会をアーカイブするグことを考えるグループ、アーティストの作品をアーカイブすることを考えるグループに分かれてディスカッションを行い、私は展覧会をアーカイブすることを考えるグループに参加しました。展覧会ができていくプロセスをどのように残していくのか、展覧会を開催する際にどのようなものをアーカイブしていくことが、次の展覧会を開催する際の有効な情報となるのか、アーカイブした情報が散漫にならないようにするためにアーカイブをコーディネートすることの必要性など様々な意見がでました。

それぞれのグループで行われたディスカッションもとても興味深く、3つのグループに共通していえる問題点として「人がやること」というキーワードでした。「人がやること」なのでミスや漏れや個人差なども当然出てくると思います。そのためメソッドの確立や規格の設定などを行う必要性を強く感じました。

私は現在自身が所属している大学院の卒業制作の展準備に関わっているので、今回のワークショップの内容を、実践を通して考察していきたいと思いました。次回のワークショップもとても楽しみです。

(P+ARCHIVEゼミ受講生 吉本和樹)